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映画『マルサの女』が教える税務署の実態と情報収集ルート

税金Q&A

国税局査察部のタフネスさ

映画『マルサの女』で一躍有名になった国税局査察部。脱税犯との駆け引きや連日の張り込み、そして一斉捜索「ガサ入れ」の迫力――これを見て「税務署の内部がよくわかった」と感じた人も多いでしょう。

実際の税務署員の仕事

しかし、「マルサ」は税務当局の花形部署である一方、税務署員全てが「マルサ」のような活動をしているわけではありません。実際には、多くの税務署員が地味でコツコツとした仕事をしています。

税務署を支える情報ルート

税務署員の仕事を支えるのが、さまざまな情報ルートです。情報ルートは大きく分けて二つあります。

1. 法定資料ルート

法定資料ルートは、納税者や源泉徴収義務者である会社などから法律に基づいて提出されるものです。これには確定申告書や源泉徴収票、支払調書などが含まれます。また、日本版ビッグバンの進展に伴い増加している海外への送金や海外からの送金に関する資料もこの中に含まれます。

2. 法定外資料ルート

もう一つは、税務署員が足を使って集めた情報、つまり法定外資料です。第三者からの通報、いわゆるタレコミ情報もこの中に含まれます。これらの情報をカード化したものを「資料せん」と呼び、税務署内で重要視されています。

法定外資料と「資料せん」

納税者にとって不気味なのはこの法定外資料、特に「資料せん」です。「ここで新規開店があった」「この店は売り上げをごまかしているようだ」といった情報が「資料せん」となって税務署に蓄積されていきます。善良な市民としては、周りから「チンコロ」(内通)されないように注意するしかありません。

まとめ

映画『マルサの女』を通じて知る税務署の一面は、確かに迫力がありますが、現実の税務署員の多くは地道な作業を続けています。その仕事を支えるのは、法定資料と法定外資料の二つの情報ルートです。特に法定外資料は、納税者にとって不気味な存在であり、周囲からの通報に注意することが重要です。

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